思考の畔で

ニュースとか、生きていて思ったこととかなんでも、思ったこと書きます。無責任なことも言いますが、誰かの意見が聞けたら良いなと思います。

はじめての記事

 

普段思ったことを打ち明ける場がなくて、

一人で考えているうちになんだか偏った思考になってしまいそうで。

 

できるだけ色んなことを、色んな人に聞けたらいいなと思って書きます。

あと、SNSには怖くて触れられなかったからそれもできるようになったらいいなって。

 

私は『大塚雪乃』という名前でライター活動しています。

本名ではないです。

これまでライターの活動は他の名前でしていたけれど、それだとちょっと良くないなって思ったので統一しました。

 

コラム(ビジネス、ライフハック、恋愛系)やゲームのシナリオを書いています。

 

よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

線路も燃料もないまま
ひたすら走り続ける蒸気機関車
乗組員の食料は乾パンのみで
水は満足に得られぬので
時折危険をおかして汽車を降り
水を汲みに行かねばならない
川辺らしいそこはぬかるんでいて暗いので
時折帰ってこぬ者もいる
真っ暗なので花が咲いているのか
それとも旅人の死骸が転がっているのかも
とんと見当がつかぬのだった
旅客用車両に乗った貴族は
十分な食料と羽毛のベッドがあるのに
乗組員には一瞥しかくれず、時々尻を叩いた
乗組員は客に自ら声をかけることはできぬので
どんな思いでいるのかも知らずにいることができた
貴族たちは襟元の汗を拭きながら
乗組員が次々死んでゆくのを見ていた
汽車が止まると焦るもの、笑っている者、
軽蔑の視線を寄越す者もいたが
誰一人食料を分けたり、救いの手を述べたりするのはいなかった

『夜の汽車』