思考の畔で

ニュースとか、生きていて思ったこととかなんでも、思ったこと書きます。無責任なことも言いますが、誰かの意見が聞けたら良いなと思います。

本から

【本から】河童/芥川龍之介 著

けれどもお産をするとなると、父親は電話でもかけるやうに母親の生殖器に口をつけ、「お前はこの世界へ生れて来るかどうか、よく考へた上で返事をしろ。」と大きな声で尋ねるのです。バツグもやはり膝をつきながら、何度も繰り返してかう言ひました。それか…

【本から】硝子戸の中/夏目漱石 著

或時私は二階へ上って、たった一人で、昼寝をした事がある。その頃の私は昼寝をすると、よく変なものに襲われがちであった。私の親指が見る間に大きくなって、いつまで経っても留らなかったり、あるいは仰向に眺めている天井がだんだん上から下りて来て、私…

【本から】三四郎/夏目漱石 著

三四郎は礼を言って、一つ食べた。髭のある人は好きとみえて、むやみに食べた。三四郎にもっと食べろと言う。三四郎はまた一つ食べた。二人が水蜜桃を食べているうちにだいぶ親密になっていろいろな話を始めた。 その男の説によると、桃は果物のうちでいちば…

【本から】ル・コルビュジエ 建築図が語る空間と時間/加藤道夫 著

【本から】とタイトルをつけて、自分が感銘を受けた本の部分抜粋を自分用の覚書として、書き残したいと思います。 丹下健三は、大学卒業翌年1939年に論文「MICHELANGELO頌―Le Corbusier論への序説」を発表している。安藤忠雄もル・コルビュジエの後述の『全…